広島南アルプス縦走ー広島の街、瀬戸内海、安芸の宮島を眺めながら、のんびりハイクー
ー広島の街、瀬戸内海、安芸の宮島を眺めながら、のんびりハイクー
広島南アルプスは、広島市安佐南区の武田山から佐伯区の鈴ヶ峰に至る、約20kmの縦走路。見所は各所にある展望スポット。眺望が良く、広島の街や山々、瀬戸内海に浮かぶ島を一望できます。
「えっ?広島にアルプスが?」
「これは行ってみなあかんで」
ということで、広島南アルプス縦走にレッツゴー!
広電、JRを乗り継いで大町駅に到着。
広島市内から約15分。近いっ!
大町駅から登山口までは徒歩10分程度。迷うほどの事は無いが、道中、案内板は見当たらなかったので、地図を見ながら行った方が良い。
注意点がもう一つ。途中にある公園の蛇口レバーは要注意。ちょっとレバーを触っただけで、いきなり全開MAXの水圧で水が吹き出るのだ。
「うわぁぁぁぁぁ!」
跳ね返った水が全弾顔面に命中。一瞬で目が覚めた。
登山口に到着。さぁ、登山開始だ。最初はカガラ山を目指すのだが、ここには大町観音水と呼ばれる名水の水場があり、少し寄り道しながら行くことにした。
分岐点を左に曲がり進んで行くと、少し暗くなった。
「ちょっと不気味。。。」
と思った瞬間!!
ガサガサッ!!
「なぬっ!!んっ!!」
ゴロゴロゴロゴロッ!!
「うぉぉ!!はっ!!」
ダダダダダダッー!!
「うわぁぁぁぁぁ!!」
この間、おそらく2~3秒。何か来る!?と思った瞬間、イノシシが転げ落ちてきた。
猛ダッシュだ!!
本日、2度目の雄叫びを上げながら観音水に到着。
(登山口~観音水:約5分)
のんびりハイクの予定が序盤から狂ってしまった。息が上がり、写真も登山方針もブレブレだ。
カガラ山に到着
(登山口~カガラ山:約30分)
眺望はなかなか良し。目の前には次の山、武田山が見える。稜線を見ると気分が高まってきた。
カガラ山を少し下りて、武田山に上がっていく。勾配は少しキツいが長くはない。
武田山に到着。
(カガラ山~武田山:約40分)
ここは超絶景ポイントであり、眺望が抜群に良い。広島の街並みと山々、そして、瀬戸内海に浮かぶ島々まで一望できる。今回のトップ3に入る眺望であった。
武田山には史跡が色々とあり、散策するのも面白い。その中の一つに弓場跡がある。
ここでは弓と矢と的が設置されており、体験ができるようになっていた。これがなかなか面白く、予定外の時間を使ってしまった。縦走する方は時間に注意されたし。
続いて火山へ。
(弓場跡~火山:約50分)
景色を眺めていたら、陽気なおっちゃんと学生の一団が登場。話を聞いてみると、地元の高校の陸上部の顧問とメンバーであり、トレーニングをしているとの事であった。
顧問「己の敵は。。。まだまだこの先に。。。」
メンバーに何か熱く語っている様子であったが、疲れ果て誰も聞いていない。
顧問「ところで。。。この先の道はどこに続くんですか?」
太鼓打ち「知らんへんのかい!!さっき、この先の敵がどうのこうの言うてたやん笑」
と、ツッコミを入れたかったが、気持ちをぐっと抑えた。現在地を教えると笑顔で走り去っていった。頑張れ、学生達よ。
武田山の眺望が良すぎたため、火山では眺望の良さをあまり感じなかったが、すぐ先に展望の良い場所を見つけた。ひと休憩するには絶好のポイントだ。しかし、目の前はストンと切り落ちているのでご注意を。
権現峠、権現神社に到着
(火山~権現峠、権現神社:約20分)
神社でお参り。「ごんげんとうげ」と思っていたが「ごんげんだお」であった。
看板に神社の由来が書いてあったが、それよりも何故、だおと読むのかり知りたい。
この近くにはアストラムラインに繋がる道があるようだ。体力的にキツい場合はここで下山した方が良い。
少しお腹が空いてきた。次の丸山で昼食にしようと考えたが、大茶臼山の方が絶景が待っている予感がした。ただの茶臼じゃなくて、大茶臼。この大には何か意味があるに違いない。大きな期待を胸に秘めて先へと進んだ。
大茶臼山に到着。
(権現峠~丸山~大茶臼山:約60分)
全く眺望なし。期待は儚く散った。。。
イジけながら進んで行く。
「えっ?これ合ってる?」
という感じの道になったが、イジけているのでそのまま進んだ。
「うおぉぉぉぉ!!最高の眺望だ!!」
その先にあったのは展望岩だった。ありがとう、大茶臼山。大は大逆転の大に違いない。
瀬戸内海に浮かぶ島々を眺めながら昼食タイム。黄金色に光る瀬戸内海が美しい。
縦走する場合、時間的にもここが昼食のベストポイントだろう。
気分は上々。張り切って行こうと思ったが、この先は一部土砂が崩れていた。、看板に代替ルートが出ているので見逃さないように注意が必要。
足取りは軽い。315m峰という山なのか、何なのか良くわからない所まで一気に来た。
315mに何か特別な意味があるのだろうか。
先に進むと見覚えのある場所に出た。草津沼田道路である。横断歩道も縦走コースの一部になっているようだ。
鬼ヶ城山登山口に到着。
(展望岩~鬼ヶ城登山口:約1時間)
ハイキングルートになっているだけあって、とても歩きやすい。竹林があり雰囲気も良い。これまでの山とは違う味わいがある。
鬼ヶ城山に到着。
(鬼ヶ城山登山口~鬼ヶ城山:約20分)
ここも絶景ポイントの一つだ。
すぐ近くに八畳岩という大岩があり、立って見渡すこともできる。
ここまで来ればゴールはもうすぐだ。
ゴール地点、鈴ヶ峰に到着。
(鬼ヶ城山~鈴ヶ峰:約30分)
大パノラマの瀬戸内海が目の前に飛び込んできた。間違い無く、広島南アルプスの中で、最高レベルの眺望だ。熱いコーヒーを飲みながら贅沢なひととき。山頂で飲むコーヒーは格別だ。
鈴ヶ峰は人気があるようで、他にも登山者がいた。山に登ればみんな友だち、一緒に山トーク。登山あるあるの一つだ。
山頂でお茶を点てている3人組は、茶道仲間とのこと。そのうちの一人は茶道の先生だった。今日は先生に良く会う。そういう自分も和太鼓教室の先生をしている。そう言えば、さっきの陸上部の先生は無事に下山しだろうか?ふと思い出した。
もう1人の方は地元の登山愛好家。良くここに来るそうだ。
登山愛好家「おぉ、広島南アルプス縦走ですか?じゃ、もう少しで完全制覇ですね。」
太鼓打ち「えっ?」
参考ルートでは、ここがゴール地点で井口方面へ下山になっていたが、実はまだこの先があるようだ。登山愛好家さんに礼を言って、再び歩き出した。
鈴が峰(西峰)に到着(鈴ヶ峰山頂~鈴が峰(西峰):約10分)
ここが正真正銘の最後の山だ。だが、コーヒーはもうない。
しかし、これで完全制覇ではない。登山愛好家さん曰く、広島南アルプスは八幡東登山口が最終地点であると。下山後の交通の便を考えると、井口方面へ降りる人が多いらしいが、ここまで来たら、やはり完全制覇を目指す。
しばらく進んで行くと極楽寺山が見えてきた。あの山の中腹に私が練習している太鼓の道場がある。登山口もすぐ近くにあり、太鼓の練習後に登山もできるのだ。目を凝らしたり、カメラをズームをして道場を探したが良くわからなかった。今度、旗を立ててみるか。
八幡東登山口に到着。
(鈴が峰(西峰)~八幡東登山口:約30分)
広島南アルプス完全制覇!!
「よっしゃぁぁあ!!」
最後の雄叫びを上げたかったが、そこは民家の裏であった。登山口の看板は見当たらず少し寂しい気もしたが、小さくガッツポーズをして、広島南アルプス縦走を静かに終えた。
今回のルートまとめ。
移動時間:約370分
(休憩時間等は除く)
距離はそこそこあるが、約30分間隔で各ポイントに付くので、ちょっとずつ休憩しながら行けば大丈夫だろう。
※バス(八幡東小学校)は1時間に1本程度なので時間を要確認。
いつも自分が歩いている街、住んでいる街であるが、見る角度を変えるといつもとは違う風景がそこにはあり、広島の魅力を再発見した登山であった。広島人なら一度は行ってみるべし。更に広島が好きになること間違いなし。
縦走チャレンジする時は暴発蛇口と猪にご注意を笑
ー完ー
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