妙高山・火打山縦走 ー限界ギリギリ!はじめての日帰り縦走ー

ー限界ギリギリ!はじめての日帰り縦走ー

妙高山、火打山は新潟県の南西にある日本百名山。豊かな自然の景観地として人気があり、湿原や高山植物を楽しみながら歩くことができる。山頂は360度の大パノラマが圧巻。

朝、山の鉄人と合流して新潟へ向けて出発。約9時間、800kmの道のり。ここから二人の山旅が始まった。山の鉄人については後に紹介しよう。

昼、妙高市に到着。まずはお昼ごはんだ。せっかくここまで来たのだから、ご当地グルメ・新潟名物を食べたい。でも、何が名物なのか、どこに店があるのかもわからない。

何故ならば、二人ともガラケーなのだ。しかもかなりの年季物。


しばらくさまよっていると長野の看板が見えた。ここは新潟と長野の県境。

「そうだ!蕎麦だ!信州蕎麦だ!」

さっきのこだわりは一瞬で消えていた。。。しかし、店は見当たらない。二人は更にさまよっていた。そして、ある事を思い出した。山で迷ったら一旦、元の場所に戻るということを。すると観光案内所を見つけた。やはり山の教訓は正しいのだ。ここは地上だが。

食事処の情報をゲット。妙高山麓直売センターとまとにレッツゴー!地元野菜の直売所と食堂が隣接されており、農家の主婦達の手作り料理を頂くことができる。

メニューは豊富で郷土料理などもあったが、迷わず蕎麦にした。これが絶品だった!!専門店で食べるレベルの蕎麦だ!妙高市で蕎麦を食べるならここだろう。間違いない。ここしか知らないが。

続いて赤倉温泉へ。先ほどの観光案内所で温泉情報もゲットしていたのだ。最初に立ち寄った所では日帰り温泉はしていなかったが、ホテル太閤を教えて頂いた。ここの露天風呂が特にオススメとのことだった。(ホテル太閤については下記写真をクリック)

露天風呂がほんと最高だった。開放感が素晴らしく、山も見える。それと山の鉄人は筋肉バッキバキだった。実は空手の達人でもあるのだ。終始貸し切り状態だったので、ここで心ゆくまでのんびり過ごした。極楽、極楽。

登山口近くの宿に到着。登山ルートの確認とカープのチェックだ。この日は黒田選手の日米通算200勝が掛かっていた。カープファンとしてはこれを見逃すわけにはいかない。試合は見事勝利し、200勝達成!!感動の夜となった。

朝3時起床。山男の活動は夜明け前が基本だ。笹ヶ峰登山口に移動すると他の登山者がすでに何人かいた。辺りはまだ暗い。ヘッドランプを装着して装備を整えた。山の鉄人との登山は今回が初。山の鉄人には超人的なエピソードが数多くあり、ペースに付いて行けるか少し心配していた。

まずは登山口で写真を撮ろう。シャッターを押そうとした瞬間、山の鉄人が走る勢いでスタートした!マジかっ!まさかのロケットスタートだ!必死に追いかけた。これはランではない、ダッシュだ!

「うおぉぉぉぉぉー!!なんつー速さや!」

「これは尋常やないで!うおぉぉぉぉー!」

何かの拍子に当たったのか、1枚撮れていた。

これが山の鉄人のペースなのか?このまま行けば日本新記録だ!間違いない。そんな記録があるのか知らないが。でもこれは何かおかしい。。。声を掛けて呼び止めた。

山の鉄人「あ、あれ?リーダー?」

ちなみに私はリーダーと呼ばれているがその経緯はまたの機会に。

話を聞いてみると、私が先に行ってしまったと勘違いし、走って追いかけていたようだ。それを更に私が追いかけるという謎の展開。こうして二人の妙高山・火打山縦走が始まった。

富士見平に到着。

途中の十二曲がりはなかなかキツかった。ここでひと息入れてから妙高山を目指した。

しばらく歩くと山が一気に開けた。湿原地帯だ。そこはまるで別空間。

木道は歩くだけでワクワクした。以前、山の雑誌か何かで見たことがあり、いつか歩いてみたいと思っていた。今、そこにいる。最高の気分だ。

黒沢池に到着。

緑と青のコントラストが美しい。時間がゆっくり流れているように感じた。

黒沢ヒュッテを通過すると、妙高山が見えてきた。かなりの急勾配だ。麓まで行ってみるともっと急勾配に感じた。妙高山は急登の連続。時間が急激に流れ始めた。さっきとは大違いだ。

妙高山に到着。

Sky high!!2446m+1mまでぶっ飛んだ!!

山頂は360°の大パノラマだ!遠くの方には北アルプスも見える。最高の眺望だ。

次に目指すは火打山。今度はあっちでSky highだ!と、思っていたこの時までは。。。

火打山に到着。

もう立つことさえできない。ここまで道のりについては省略しているが、写真を撮る余裕さえもなかった。途中で完全にガス欠になった。山頂はガスでいっぱいだったが。

山頂で倒れ込んでいると、山の鉄人が一杯のコーヒーを入れてくれた。涙が出るほど美味かった。これぞ、本当のブルーマウンテンコーヒーだ。パッケージを見ると全然違った。

ご飯を食べて体力は回復。高谷池まで降りてきた。ここもまた雰囲気が良い。安らぎの場所だ。次に来るときはヒュッテで一泊したい。

そして、無事に下山。約23km、14時間の道のりだった。初めての縦走だったが何とか無事にクリア。今回の縦走は良い経験にもなった。山の鉄人は全然余裕のようだったが。さすが鉄人だ。

しかし、これで終わりではない。日帰り縦走とは、登った日に帰るという意味だ。そう、広島まで!つまりこの日のスケジュールはこうだ!

朝3時起床→朝4時登山開始→夜6時下山→朝4時広島着。

どこでどう狂ったのかわからないが、鉄人の計算では1日25時間あるようだ。狂気の沙汰だ!これぞ山の鉄人と呼ばれる由縁でもある。

朝4時、広島に到着。さすがの鉄人も足を引きづっていた。鉄人も人間だ。こうして二人の山旅は終わったのである。

ー完ー

太鼓打ち、山に登る。

広島市で和太鼓の演奏活動している太鼓打ち雷男が登山にハマり、太鼓打ち山男に。登山/和太鼓/活動について綴ります。

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